福岡の八女茶 概要/生産基盤 福岡県における茶生産の概況 「福岡県の八女茶」は、地域の気象、土壌条件などの特性を活かし、長い歴史と伝統の中で振興が図られてきました。県南部の八女地域を中心に、その周辺地域のうきは、朝倉、京築で栽培され、本県の主要特産物として地域農業に定着している。 茶生産の概況 目次 栽培農家戸数 八女の伝統の技を見る 2,089 八女茶 茶生産農家数 茶栽培農家の推移 (農林水産省統計データ) 八女茶 生産地 情報 福岡の八女茶 荒茶生産量は、1,780t (約2%) 本県の荒茶生産量は約1,870トン(全国6位)でここ10年間1,700~2,300トンで推移している。 本県で生産されている茶種は煎茶、かぶせ茶、玉露、てん茶(抹茶)、番茶などで、玉露、てん茶は八女の山間部を中心に生産されている。 荒茶とは? 茶畑で摘まれた生葉は、製茶工場にて、蒸して揉んで乾燥させ、まずは「荒茶」になります。荒茶は、茎や棒、粉、大きな葉、長い葉などが、混在しているので、ここから形や種類などによって仕分けていったり、美味しく飲めるように仕上げ加工などをおこなっていきます。 八女茶の製造工程 令和元年(2019年) 荒茶生産量 主産県のみ 静岡県 29,500t 38% 鹿児島県 28,000t 37% 三重県 5,910t 8% 宮崎県 3,510t 5% 京都府 2,900t 4% 福岡県 1,780t 2% その他 4,916t 6% (注)1,農林水産省 「茶統計年報」、「工芸作物統計」及び「作物統計」による。2,主産府県調査、埼玉県・静岡県・愛知県・三重県・京都府・福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・宮崎県及び鹿児島県の11府県を対象に集計したものです。 栽培面積 茶栽培面積は1540haで全国5位となっている。そのうちの約90%は八女地域にあり、その他に、うきは、朝倉、京築地域で栽培されている。 農林水産省 統計データ令和元年度 推奨品種 福岡県の推奨品種は「やぶきた」「かなやみどり」「おくみどり」「さえみどり」「やまかい」「さみどり」「おくゆたか」「ごこう」「あさつゆ」の9品種。 平成26年度 機械や施設/製茶工場の設備状況 茶園管理機械の導入 茶の摘採は可搬型から乗用型に急速に転換した。平成12年に乗用型摘採機の導入台数は47台であったのが、令和2年(2020年)には、274台と大幅に増加し、可搬型摘採機による面積(92 ha)よりも乗用型摘採機による面積(1049 ha)が多くなっている。 可搬型摘採機 乗用型摘採機 茶園用施設の整備状況 防霜ファン設置面積1,156ha、スプリンクラー(灌水、防除用)481 ha、点滴灌水施肥施設21.7haなど整備面積は徐々に増加している。茶畑の中に立つ扇風機を「防霜ファン」と言います。約3~5mの所にある温かい空気を下に拡散し、霜(しも)による茶葉への害を防ぐ役割をもっています。 八女中央大茶園 防霧ファン 製茶工場 製茶工場は平成12年に県下にあった225工場が平成26年には140工場へ合併し、大型の近代的な工場へと整備が進んでいる。