あまく、旨みの強いお茶
芽重型の芽を摘採したら、よく蒸し(深蒸し)てお茶を作ります。出来上がったお茶を急須で淹れるとグリーンになり、「あまくてコクがあり旨みの強い美味しいお茶」が八女茶の特徴です。
また、福岡県は高級玉露の産地として知られていますが、玉露は八女市山間部の黒木町、上陽町、星野村で生産されています。
玉露の被覆は化学繊維で織ったネットが多くなっていますが、八女の伝統本玉露は昔ながらの稲わらを使用して被覆を行っており、全国茶品評会で20年連続で農林水産大臣賞と産地賞を獲得しています。
GIマーク付き八女伝統本玉露になるには
茶流通センターで落札された伝統本玉露がGIマーク付き伝統本玉露になるには、更にいくつかの条件をクリアする必要があります。
もっとも重視されるのは、高品質であること。
初年度の今年は例外的に、入札での落札価格がキロ単価1万3千円以上であること。
また、来年以降は「福岡八女玉露振興会」が設置する選定委員会(名称未定)へサンプルを提出し、その選定委員会からGIマーク付き八女伝統本玉露に相応しい品質を有すると認定されたもののみ、GIマークを付けることが出来るのです。
それほど、GIマーク付きの八女伝統本玉露は生産者や茶商など産地全体で責任を持って作られているのです。
「玉露」と「八女伝統本玉露」の違いとは?
「玉露」と「八女伝統本玉露」の違いは、栽培方法の違いです。
「玉露」は一定期間、寒冷紗などで棚掛け(支柱を立てて、茶葉と遮光用の寒冷紗の間に隙間を作る)で栽培されるのに対し、「八女伝統本玉露」は稲藁(もち米の藁)を用いて棚掛けで遮光します。
また、お茶の木を整枝しない(かまぼこ型に整えない)自然仕立てで、手摘みで摘採されたものに限ります。
この栽培方法は昔ながらの方法で、今現在ある程度の生産量が残っているのは八女地方だけだと思われます。
八女で、伝統的な栽培方法で丹精込めて育てられた玉露、それが「八女伝統本玉露」なのです。
ぜひ、福岡の八女茶をご賞味ください。
すばらしいお茶の世界へ誘うことでしょう。