日本の伝統的飲み物である“お茶”(緑茶)。若者のお茶離れが徐々に進む一方で、緑茶の健康効果についての研究が国内外で進行しており、緑茶に秘められた健康パワーは世界にも広がっています。
薫り高く、心を落ち着かせてくれる「緑茶」。
若い世代にも、緑茶はおいしいだけでなく「健康にいい」という認識を多くの人が持っていると思います。
「緑茶はダイエットに効くらしい」「緑茶でうがいすると風邪の予防になる」といったことを聞いたことがあるのではないでしょうか。
近年、緑茶の健康効果についての研究が国内外で進行しており、緑茶に秘められた健康パワーが次々と明らかになっています。
2015年には、緑茶を飲む習慣が死亡リスクを減らし、長寿につながるという研究結果が国立がん研究センターから発表されました。
緑茶を摂取する量が多いほど心疾患、脳血管疾患、呼吸器疾患の事例が低下したという報告もあります。
緑茶は血液をサラサラにする効果もあります。
ストレスや過労、喫煙によって白血球の粘着性が高まると、血液は「ベタベタ状態」
になってしまいます。糖尿病になると、赤血球が変形しにくくなり、「ネバネバ状態」
アルコールや糖分のとりすぎによって血小板の凝集能と粘着能が高まると、血小板が「ザラザラ状態」
日頃の食事を改善することが極めて大切ですが、緑茶を取り入れて、体の中からきれいになるのも健康への第一歩です。
八女茶の由来
約600年の歴史
お茶の原産地は中国雲南省といわれ、日本へは唐の時代に中国より仏教修行の僧侶たちによって伝わりました。
国産の茶生産は、1191年中国の宋に学んだ僧・栄西が、筑前背振山に茶種を播き、博多に聖福寺を建立し、境内にも茶を植えたのがはじまりとされています。
その後、この茶の種が、山城宇治、伊勢、駿河と広がり現在の茶産地となっています。
八女茶のはじまりは、僧周瑞が1423年(応永30年)に霊巌寺を建立するとともに、お茶の栽培を伝えたのが由来とされています。
あまく、旨みの強いお茶 八女茶
芽重型の芽を摘採したら、よく蒸し(深蒸し)てお茶を作ります。出来上がったお茶を急須で淹れるとグリーンになり、「あまくてコクがあり旨みの強い美味しいお茶」が八女茶の特徴です。
また、福岡県は高級玉露の産地として知られていますが、玉露は八女市山間部の黒木町、上陽町、星野村で生産されています。
玉露の被覆は化学繊維で織ったネットが多くなっていますが、八女の伝統本玉露は昔ながらの稲わらを使用して被覆を行っており、全国茶品評会で20年連続で農林水産大臣賞と産地賞を獲得しています。